大型バスは何人乗り？レンタル時の注意点や料金相場、費用を抑えるコツを解説

大型バスは何人乗り？

まずは大型バスの定員から見ていきましょう。定員は45~60名ほどで、正座席と補助席が利用できます。席の使い方によっては広く使えたりより多くの人数で利用できたりするので、シーンや用途にあわせて使い分けてください。

正座席45人+補助席8人乗りが一般的

大型バスは、正座席45人+補助席8人乗りの合計53名が一般的な定員数となっています。大型バスの一般的なサイズは12mなので、座席数は4列並び×10列+最後尾5席のレイアウトです。観光仕様のバスでは座席が広めに設計されているものやリクライニングシート付き、トイレ付きのタイプもあります。

なお、補助席なしの45席のみの大型バスや、補助席が10席ある55席の大型バスも存在します。ただしバス会社によって保有しているバスが異なるため、利用する際はまずはバス会社に相談してみましょう。

60人乗りは少ない

実は、正座席数49席・補助席11席の定員数60人の大型バスも存在しています。

しかし、60名で大型バスを利用予定の場合、そもそもレンタルできないケースもあるため、事前にしっかりと確認しておきましょう。定員が60人のバスは座席が11列続きます。しかし、バスの大きさ自体は正座席数45人のものと変わりません。そのため足元が狭くなっています。快適な移動をしたい場合は、正座席数45人の方が良いでしょう。

定員数22人の珍しい大型バスもある

大型バスの中には、定員数が22人と珍しい車両も存在しています。保有の有無はバス会社によりますが、定員数22人の大型バスにはビールサーバーや酎ハイサーバーが付いており、快適な移動に特化しているのが特徴です。座席数が少ないので、ゆったり足を伸ばして過ごせます。このような特別仕様の大型バスは慰安旅行や企業のVIP向けツアー、仲間内でのリラックスした移動に最適です。

大型バスの定員数に関する注意点

ここでは、大型バスの定員数に関する注意点をご紹介します。12歳以下のお子様と一緒に乗車する場合や補助席使用の有無などしっかり把握しておきましょう。

12歳以下の子どもは数え方が異なる

12歳以下の子どもと大型バスに乗車する場合、定員の数え方が特殊なので注意しましょう。

道路運送車両の保安基準においては「大人1人は12歳以下の子ども1.5人分に相当する」と定められています。
つまり、12歳以下の子どもであれば大人2人分の席に3人乗客しても問題ありません。

とはいえ、これはあくまで座席スペースの問題です。バスの座席には1席1つしかシートベルトが備わっていないので、複数人で座席を利用するとシートベルトを使えない子どもが1人いることになります。安全面を考慮するなら子どもでも1人1席利用がおすすめです。

補助席は使えないケースもある

貸切バスレンタルにおいて定員数や乗車人数を考える際は、補助席を含めて考えても問題ないです。ただし、高速道路を走る場合や夜間移動を伴う場合は補助席が使えなくなることもあるので注意してください。

また、バスの車種によっては補助席にシートベルトが付いていないケースもあり、そのような場合は高速道路を走れません。補助席は正座席よりも少し狭いため、快適な移動をしたい場合にはあまり向いていないでしょう。

特に、長距離移動の場合は補助席に座っている人が疲れてしまったり、車酔いで体調を崩してしまう場合もあります。高速道路や長距離移動の場合は、正座席のみで定員・乗車人数を考えておくと安心です。

オプションによって定員数が変わる

大型バスの定員数は、オプションによって異なる場合があります。例えば車椅子のまま乗降できるリフトを備えたバスや、車内に洋式トイレを備えたバスなどを選ぶ際は、定員数にも注目しましょう。

リフト付きバスの場合

リフト付きバスの場合、正座席4席分のスペースを使って車椅子1台を固定するので、座席数は減ってしまいます。そのため、最大乗車可能人数は補助席を含む定員数から4席分を減らした座席数で考えておきましょう。

トイレ付きバスの場合

トイレ付きバスの場合、車種によってはトイレの設置場所が異なります。とは言え一般的には後方座席5席分のスペースを使うことが多いです。また、トイレ利用のために通路を開けておく必要があるため、その分定員数が減ってしまいます。

大型バスの特徴

大型バスは、研修や社員旅行、部活やサークルの合宿など大人数での移動手段で多く利用されています。一般的なサイズは、全長12m・車幅2.5m・車高3.7mです。大型バスは使い方と車両の長さ、旅客席数によって分類されます。車両の長さと旅客席数による分類をすると、大型バスには主に「ダブルデッカー」「スーパーハイデッカー」「大型ハイデッカー」「大型一般車」の4種類です。日野自動車「セレガ」やいすゞ自動車「ガーラ」、三菱ふそうの「エアロクイーン」 といった車種が多くなっています。

大型バスの座席レイアウト

ここでは大型バスの座席レイアウトをご紹介します。正座席数が45人の最大53人乗りタイプと、正座席数49人で最大60人乗りのタイプを比べてみましょう。

45人（最大53人乗り）

正座席数45人補助席8人の最大53人乗り大型バスは以下のような座席レイアウトです。

大型バスのトランクサイズ

大型バスには大きなトランクが完備されているため、荷物が多い移動でも安心です。通常左右貫通のトランクが2~3か所設置されています。サイズはおよそ幅117cm×奥行227cm×高さ88cmです。定員で利用しても通常の旅行であれば十分全員の荷物を入れられます。とはいえ、旅行のお土産にかさばるものが多かったり、クラブ活動などの備品で荷物が多くなったりする場合は注意が必要です。目安は、貫通式トランクルームが2個の場合で、一般的なサイズのスーツケースが36個ぐらい収納できるスペースになります。

大型バスの設備

社員旅行や合宿、サークルなど大人数での移動に最適な大型バスは、快適な長距離移動ができる設備も充実しています。トランクも大きく、スーツケースが20~30個ほど積載可能なのでゴルフや荷物の多い旅行にも最適です。後部座席がサロンタイプのバスやテレビ、カラオケ付きの車両などオプションプランも豊富なため、用途に合わせた使い方もできます。サロンタイプは、車内の後部座席を回転させることでコの字に座席配置できるバスのことです。座席が向かい合っているので、仲間内で顔を合わせながらコミュニケーションができます。

カラオケや冷蔵庫、DVDプレーヤーなどはほとんどの大型バスに搭載されている設備です。どの設備も長い移動時間を楽しく過ごすのには欠かせません。ただし、トイレが付いている大型バスは少ないので、もしトイレ付き車両を希望する場合は前もってバス会社に相談しましょう。

大型バスのレンタル料金相場

大型バスはレンタル貸切バスの中で一番大きな車両なので、中型バスやマイクロバスと比べるとレンタル料金も比較的高めの設定です。

貸切バスのレンタル料金は、安心して利用できるように国土交通省により上限から下限までが決められています。これは安全対策のコストを考慮したものです。貸切バスの料金はこの安全対策に加え、バスを走らせた時間と走行距離で算出されます。

バスを借りる時期や曜日・運行時間・交替運転手の有無などによって変動しますので、行き先や日程、おおよその人数が決まったら、まずは見積もりをとって正確な金額を知るのがおすすめです。

大型バスのレンタル料金の他に必要な費用

大型バスのレンタル料金には、貸切料金・ガソリン台・ドライバーの人件費・事故時の保険料が含まれています。それ以外にかかる費用は実費となりますので、事前に把握しておきましょう。

有料道路・高速道路の料金

移動の際に有料・高速道路を使用する場合もありますよね。その場合の料金は実費となります。ETCカードがある場合は持ち込みも可能です。なお、高速道路における大型バスの区分は「特大車」なので、どの車両よりも料金が高くなっています。もし当日有料道路・高速道路を利用する場合は当日実費精算となりますので、前もって道路使用料金を算出しておくと良いでしょう。

駐車場料金

大型バス利用当日、駐車場などにバスを停車させることがありますよね。その場合、駐車場代は当日実費精算となります。あわせて大型バスが駐車できる駐車場の確保も必要です。駐車場の場所も自分たちで探す必要があるため、事前にしっかりと確認しておきましょう。

大型バスのレンタル料金を抑えるコツ

大型バスの料金は、観光需要が高い3月~11月のシーズンだと少々高い料金となります。一方、閑散期と言われる12月~2月のシーズンは料金が安いです。また、土日祝は特に旅行客が多くなるため、料金が高くなる傾向で、続いて木曜日・火曜日の順番で高めの料金が設定されています。反対に月曜日や水曜日は比較的安い料金でレンタル可能です。貸切バスのレンタル費用をできる限り抑えたい場合は、閑散期の月曜日または水曜日に利用するのが良いでしょう。

大型バスのレンタルは運転手が必須！

大型バスは、運転手付きでないとレンタルできません（車両のみのレンタルは不可）。レンタカーとして使用する車両は、道路運送法や自家用自動車有償貸渡しの許可基準で「自家用マイクロバス（乗車定員29人以下、車両全長7m未満のもの）」と定められているためです。

これは自家用バスを貸切バスとして使用し、収入を得ないようにする目的から作られた法律となっています。大型バスや中型バスは「緑ナンバー営業車」として運転手が乗客からお金をもらって目的地まで運ぶ形でないと法律違反になるのです。

一見バスだけでレンタルした方が安く見えますよね。しかしガソリン代や保険代はバスのレンタル料金に含まれていないため、運転手付きでレンタルしても金額にほとんど差はありません。特に長距離移動の場合は、プロに運転を任せた方が安心かつリラックスできるのでおすすめです。

大型バス以外の貸切バスの定員数と特徴

ここからは、大型バス以外の貸切バス定員数と特徴をご紹介します。人数や使い方によって最適なバスは異なるため、まずはどのようにバスを使いたいか？使う目的などを整理しておくと安心です。

中型バス

中型バスは定員数が27人で、長さ9m未満・車幅約2.5m・車高約3.5mのバスです。大型バスのサイズから長さだけをそのまま短くしたバスで、キャビンのフロアをフロントガラスまで伸ばした仕様両サイドの広いガラスから開放的な景観を楽しめます。

補助席がないため、貸切バスの中でもゆったりとした乗り心地がポイントです。マイクロバスや小型バスよりも大柄なボディとトランクを装備しているため、長時間の移動でも快適に過ごせます。

テレビやDVD、カラオケや湯沸かしポットもあるので、車内での過ごし方には困りません。オプションとして後部座席がサロンタイプになっている車両もあるので、仲間内で盛り上がりたいときにはぜひ検討してみてください。

小型バス

小型バスは定員数が21〜24人のバスです。テレビやDVDなど大型バスと同等の設備もあるので、観光はもちろん企業の視察研修や招待での利用にも大変便利となっています。座席レイアウトは車両によって異なりますが、定員が21名の場合左右にそれぞれ2席ずつが4列、一番後ろには5席ある形です。4列しかないので、比較的足場が広くなっています。

トランクはありますが非常に狭いため、ゴルフ送迎や合宿などの際は荷物の量に注意しましょう。
なお、全国的に小型バスの数は徐々に減ってきているのが現状で、車両が古く新しい車も製造されていません。もし快適さを重視するようであれば、小型バスよりもゆったり感のあるマイクロバスも検討してみてください。

マイクロバス

マイクロバスは、定員数が23〜27人のバスです。快適さで言えば大型バスや中型バスほど良くはありませんが、日帰りでのレンタルや送迎に最適なサイズ感となっています。ETCやテレビ、DVDなども備わっているので移動中も楽しめるのが魅力です。

マイクロバスの特徴は、とにかくレンタル料金が安いことでしょう。20人前後であれば、レンタカーやタクシーを何台も確保するより、マイクロバスをレンタルする方が費用を抑えられます。

ターミナル駅までの送迎や空港送迎、研修施設や郊外の工場送迎など、用途にあわせて柔軟に対応できるのもマイクロバスならではと言えるでしょう。

大型バスのレンタルが向いているシーン

大型バスが向いているのはどのようなシーンなのでしょうか？最大60名まで乗車できる大型バスは、さまざまな用途で使われています。

社員研修や慰安旅行

大型バスは、社員研修や慰安旅行に向いています。全員が同じバスで移動するため、人数が多くても時間管理がしやすいです。公共交通機関の時間を気にせず自由にスケジュールが立てられるため、企業に合った時間の使い方ができます。また、社員の中から運転手を選ぶ必要もないため、酒造巡りや宴会後の移動にも便利です。

合宿

吹奏楽やスキー、テニスなどの合宿だと、一人一人の荷物に加えて楽器や用具なども必要なので、普段の旅行よりも荷物が格段に多くなります。大型バスであればスーツケースが20~30個搭載できる大きなトランクも完備されているため、荷物の多い合宿でも安心です。トイレ付きや2階建て、サロンタイプなどさまざまな車両があるため、目的や用途によって選べるのも魅力となっています。なおバス会社によっては車両の取り扱いが異なる場合もあるため、詳細はバス会社にご相談ください。

遠足

子どもにとっての一大イベントである遠足にも、大型バスが最適です。最大60名まで乗車できるため、1クラス分だけではなく、保護者付きでの幼稚園遠足にもご利用できます。引率する先生方にとって、移動手段の確保だけでもかなり負担になるかもしれません。大型バスであれば乗車しているだけで目的地まで行けるので、移動中も心配なく過ごせます。テレビモニターも完備されておりみんなでカラオケ大会などもできるので、小さいお子様でも移動中も退屈せず楽しめます。

まとめ

長距離移動に最適な大型バスは、社員旅行や合宿、遠足など多くのシーンで利用されています。最大で60人が一度に乗車できるので、レンタカーやタクシーを何台も確保する必要がなく、費用も抑えられるのがメリットです。

「貸切バスの匠」は、バス・タクシー業界で35年にわたり取引を行うキャブステーションが運用しているサービスです。全国のバス会社へ直接訪問し、独自の基準で選出したバス会社が貸切バスの匠へ加盟しているので、安心してご利用できます。「簡単にバスのレンタル見積もりをしたい！」「豊富な貸切バスから最適なものを選びたい！」と思っている方に最適です。大型バスを手配する際にはぜひご活用ください。